プーリです。
毎月、月末付近になると、アメリカ経済の重要指標が発表されます。
今日、6月21日の23時に5月の中古住宅販売件数の発表が控えています。
この指標がどういうもので、どういう影響があるかということを解説していきます。
中古住宅販売件数とは
全米不動産協会(NAR:The National Association of REALTORS)が、中古住宅の販売件数を所有権の移転が完了した段階で、月ごとに集計した指標。
商務省が販売成立時点での数字を集計する新築住宅販売に比べて1~2カ月の時差があるといわれています。
米国では中古住宅の市場規模が新築住宅に比べてはるかに大きいことから、新築住宅販売件数よりも、市場の注目度が高い。
住宅の販売は、その後の家具・家電製品などの耐久財に対する家計の需要を誘うこともあり、景気に対して先行性が高いといわれています。
物件不足で価格は上昇している
米国の中古住宅販売は3カ月連続で減少しているものの、物件が不足しており価格が上昇しています。
全米不動産業者協会(NAR)が発表した4月の中古住宅販売件数は予想外に3カ月連続の減少となりました。
減少になった要因は、物件不足で価格が過去最大の伸びとなり、購入を抑制したという背景があります。
5月の予想
前回:585万件
今回予想:571万件
販売ペースは昨年6月以来の低さになっており、今回についても減少予想になっています。
予想に反して増加または減少すると株価が大きく動く可能性があります。
市場関係者の意見
在庫物件が限られていることを反映する提示価格の高さは、値ごろ感の低下や販売抑制につながっている。
ただ、中古住宅販売は歴史的な低金利に支えられ、新型コロナウイルスがパンデミック(世界的大流行)となる前の水準を引き続き大きく上回っている。
NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ユン氏:
販売減は「売りに出されている物件が不足しているためだ」
「販売は小幅に減少したものの、市場は活況だと言える」
4月販売戸数のうち半分は販売価格が提示価格を上回り、88%は1カ月未満で売れた。
4月中古住宅販売件数発表時の詳細
・中古住宅在庫は116万戸-前年同月比で20.5%減
・販売に対する在庫比率は2.4カ月
・販売に要する日数は平均17日と過去最短
・一戸建ての販売は前月比3.2%減の年率513万戸
・販売は全4地域のうち、中西部(0.8%増)以外の3地域で減少-減少率は北東部3.9%、南部3.7%、西部3.1%
さいごに
販売が減少しているのは在庫不足ということで、もし増加に転じる事があればポジティブサプライズになるのでしょうか。
新型コロナウィルスのワクチンが普及し、感染者数そのものが減少すれば経済が活性化して住宅販売も活況になると思われます。
先日のFOMCの声明文で利上げ時期が早まるような内容でしたので、先日の株価下落は既に利上げを織り込み済みかもしれません。
いずれにしても、結果の発表が楽しみですね!
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