プーリです。
以前、古典的な詐欺手法であるポンジスキームを解説しました。
実は最近起きた、元郵便局長が起こした詐欺事件でもポンジスキームが使われていました。
特別な金利で優待します。
1年の定期貯金の金利1.6%と聞いて、みなさんどう思いますか?
投資と違い、元本保証で1.6%であれば一瞬魅力的に見えますね。
しかし今の一般的な利率を知っていると、明らかに変だと気付きます。
価格.comで定期預金の金利比較で見たところ、2021年6月15日現在1年定期の最高利率は0.250%でした。
1.6%の高金利の詐欺を持ちかけた件については2017年の話なので、ゼロ金利になって既に相当な期間が経過している時期です。
一般的な金利相場を知っているだけでも被害に遭うことはなかったのではないかと思います。
ポンジスキームそのもの
この事件の手口はポンジスキームそのものでした。
「特別な金利で優待します。明日、明後日までに500万円を用意できませんか」
「ごく限られた信頼できる人にしか紹介していない特別枠」
「○○さんだからこの話をするんです」
このような言葉でお金を集めていたとのことです。
被害額は約12億円
この事件に関して日本郵便は、元郵便局長が1996年11月~2021年1月、62人から約12億4千万円をだまし取ったと認定しています。
25年もの長期で、しかも被害者、被害額ともに大きなものになっています。
100年以上前から続くポンジスキームは詐欺手法の王道であり、騙される側も気づきにくいんだなと改めて思いました。
地域密着の小さな郵便局
この詐欺の発覚が遅れたのは、元局長である容疑者が、「郵便局長」という立場を利用しているところです。
日本郵便は事件の背景に、異動がなく長期間同じ職場にとどまったことや、世襲によるなれ合いがあったことを認め、再発防止策を発表しています。
色々調べてみると、小さな郵便局の郵便局長は地域に密着した活動のために、何十年も転勤がないそうです。
世襲制ということにもビックリでした。
長期間の転勤がなく、世襲によって地域の人たちの資産状況まで把握していたんだろうなと考えると、この事件は起こるべくして起きたのかなと思ってしまいます。
このニュースの詳細は以下のリンクで見る事ができます。
「西日本新聞」https://www.nishinippon.co.jp/item/n/755106/
相場を知ることで身を守る。
詐欺から身を守るには、金利や投資の相場を身につける事が大切です。
一般の相場より高利回り&元本保証の場合、まず間違いなく詐欺なのではないでしょうか。
私もしっかり学んでマネーリテラシーを高め、騙されないように気を付けようと思いました。
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